独立した場合、自由になれる一方で受けられる支援は少なくなります。そして、独立するには一人で必要な業務をこなせるだけの能力が不可欠です。
IT分野では、システムエンジニアのように技術力を活かし独立できる仕事はあるものの、技術に自信はあっても他のスキル不足で悩む技術者は少なくありません。開発技術以外のスキルも、独立後には出番が多くなるのです。

独立後に苦労する点の1つとして、クライアントとの交渉が挙げられます。報酬に関する交渉は互いの利益が相反する場合が多いため、うまく話し合いをまとめることが難しくなりがちです。
相手が交渉上手であった場合、駆け引きに負けてうまく交渉できず、安い報酬で仕事をしなければならなくなることにも陥りかねません。一方、交渉スキルに長けたITエンジニアなら、たくましく業界で生きていける可能性があります。
しかし、他人との交渉を苦手としていたり、これまでにあまりビジネスの交渉経験がないとすると、独立できる仕事であっても安定して収入を得られるかどうかは不透明です。できれば独立前にテクニックを学んで、クライアントとの交渉を上手く進められるよう努めなければなりません。
会社に勤めている間にも交渉のスキルを磨く取り組みはできます。職場で積極的に主張したり、自分の意見を引っ込めず相手を説得するようにしたりなど、将来独立することを視野に入れて行動し、交渉スキルを身に着けることが、独立後の仕事で役に立ちます。